定年後の日本人は世界一の楽園を生きる

2025年12月03日 16:17

「定年後の日本人は世界一の楽園を生きる」佐藤優著を読みました。著者の佐藤優氏は知っている方も多いと思いますが、1985年、同志社大学大学院神学研究科を修了。外務省に入省し、在ロシア連邦日本大使館に勤務。その後、本省国際情報局分析第一課で、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴される。2009年、最高裁判所で執行猶予付き有罪が確定し、外務省を失職。2013年に執行猶予期間が満了し、刑の言い渡しが効力を失った。。「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」で第59回毎日出版文化賞特別賞を受賞。「自爆する帝国」で新潮ドキュメント賞と大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞。その他の著書には、「獄中記」、「猫だけが見える人間法則」などがある。(巻末著者紹介より)

この本の内容はこんな感じです、かつてドイツの哲学者、アルトゥール・ショーペンハウアーは、こう言った。「未だかつて、現在の中で、自分が本当に幸福だと感じた人間は一人もいなかった。もし、そんなのがいたとしたら、たぶん酔っ払っていたのだろう」と。しかし私は同意しない。日本には「自分が本当に幸せだ」と感じることのできる条件が、すべて揃っている。特に定年後の人たちにはー。(本文より)還暦を迎えた人たちがどんな心構えを持ち現実的にどう対応すべきなのか、定年後に最優先にすべきことは何か?、「選択と集中」で人間関係を再構築、平均寿命ではなく「平均余命」が重要など、知の巨人がたどり着いた人生の最終結論。残された人生の時間を、ストレスなく生きることに集中するための一冊です。

なんと言っても題名が、「定年後の日本人は世界一の楽園を生きる」ですから、還暦間近のおっさんにはとても魅力的に思えて読んでみました。確かに言われればそうだなあと思うところもあり、老後を悲観的に見るばかりではなく、発想を変えてみる必要があるかもしれません。多少ではありますが気持ちが楽になったところもあります。ただ日本の公共サービスがこのままの水準で何十年も維持されるのか?といった心配や、やはり余裕を持った老後生活を考えるにはある程度の貯金がないと難しいことは変わりがないようです。まあ体を壊すような無理さえしなければ、働けるうちは働いていた方が、ボケ防止や健康維持にはむしろプラスに働くこともあるでしょうし、貯金も多少は増えることが期待できるということでしょうか。仕事、お金、人間関係、健康、趣味、勉強、残り少なくなってきた人生の時間をどのように配分するか、人それぞれだと思いますが、自分にあったバランスポイントはどこだろうか・・・。きっと終わりはないのだと思いますが、考え続けていきたいと思います。

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