偶然はどのようにあなたをつくるのか

2026年03月18日 16:48

「『偶然』はどのようにあなたをつくるのか」ブライアン・クラース著、柴田裕之訳を読みました。著者のブライアン・クラース博士は、オクスフォード大学で博士号を取得。現在はユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの国際政治学の准教授。「アトランティック」誌の寄稿者で、「ワシントン・ポスト」紙の元ウィークリー・コラムニスト。受賞歴のあるポッドキャストPower Corruptsのホストを務めている。テレビへの出演も多数。著書に「なぜ悪人が上に立つのか」がある。(巻末著者紹介より)

この本は、私たちの人生や社会が、計画や努力だけではなく、無数の小さな偶然の積み重ねによって形づくられていることを示す本です。人間は物事を因果関係で理解したがりますが、実際の世界は複雑で、わずかな出来事の違いが長い時間の中で大きな差を生みます。歴史や個人の歩みも、必然ではなく偶然の連鎖の中で動いているという視点が貫かれています。とはいえ、クラースは「どうせ偶然なら努力は無意味だ」とは言いません。むしろ、どんな行動も予測不能な未来につながる可能性があるからこそ、日々の選択には意味があると強調します。世界を完全にコントロールすることはできないが、世界に影響を与えることはできるーーその静かな希望が本書のメッセージです。(COPILOT作内容紹介)

クラース博士はこう語っています、秩序とカオスの境界領域である「カオスの縁」で生きることの危険は複雑性科学によって立証できる。カオスの縁では、系は転換点という断崖の上でぐらついており、それは私たちがブラック・スワンに最も不意を衝かれやすくなる瞬間だ。それなのに、私たちときたら何をしているのか?その縁へまっしぐらに向かい、社会システムのゆとりを1つ残らず消し去ろうとし、「効率」という神の前にひれ伏す。近年、人間が引き起こす災難は、エラーが発生したときに対処する余地すらないまでに徹底的に最適化されたシステムのせいでいっそう深刻さを増しており、私たちはそうした災難のせいで何度も断崖から落ちているというのに、どれだけ代償を払わされようと、ひたすら「コントロール教」の「福音」に固執するのだ。・・・・・・世界から影響を受けて生き、また同時に世界に影響を返す存在・・・・仏教、道教、陰陽思想、老荘思想などの無常や縁起、道、陰陽などに通じるているところもあるのではないでしょうか。ゆとりの大切さについてよく考えてみたいと思います。


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