満月珈琲店の星読み

2021年02月12日 08:53

「満月珈琲店の星読み」は望月麻衣さんが桜田千尋さんというイラストレーターの書いたイラストにインスパイアされた書き下ろし小説です(満月珈琲店というイラストがメインのイラストストーリーも出版されています)。満月の夜にだけ現れる満月珈琲店では、猫のマスターと店員が、究極のスイーツやフードとドリンクで客をもてなしてくれます。マスターは悩める訪問客の星の動きを「詠み」、どのように導いて行くのか?・・・・・2時間くらいで読み切ることができますし、考え事が多くて脳が疲れている時に読むと脳をマッサージしてくれるような、運動したり音楽聞いたりするときと同じような、いい具合の「間(ま)」となってくれる小説です。猫の出てくる小説は多いですよね、犬や猫は身近にいるからでしょうか?身近にいても蜘蛛とかヤモリが出てくる小説は少ないと思います(芥川龍之介や宮本輝は逆にすごいのかもしれません)。猫のマスターに極上のスイーツでもてなしてもらった上に、悩み事も解決してもらえるならぜひ行ってみたい。が、しかし••••残念ながら未だ「夢」にすら悩みを解決してくれる猫のマスターや、今まで食べたことのないようなスイーツは出てきたことがありません。私にはまだ空想力が足りないのでしょうか?なかなか自分の想像を超えるようなことは、夢に見ることも難しいことなのかもしれません、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどのファンタジーの世界が人気なのも頷けます。 

 ーもしかしたら、夢を見ているのかもしれないー
なかなか印象深い冒頭に出てくる三毛猫のマスターのセリフです。もしかすると小説を読んでいる時間が「夢」を見ている時間なのかもしれません。

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