ショーシャンクの空に

2022年02月26日 08:05

「ショーシャンクの空に」を観ました。監督・脚本フランク・ダラボン1994年公開のアメリカ映画で、原題はThe Shawshank Redemption,原作はスティーブン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」です。原題のキリスト教的な宗教観が馴染まないのだと思いますが、邦題の「ショーシャンクの空に」は、なかなかうまく付けたのではないでしょうか。個人的には「刑務所のリタ・ヘイワース」もよかったのでは?と思っています。昨日のブログも冤罪の話でしたが、この映画も冤罪の話で、刑務所内の人間関係を通して、冤罪によって投獄された有能な銀行員が、腐敗した刑務所の中でも希望を捨てず生き抜いていくヒューマンドラマになっています。意外にも1995年のアカデミー賞の7部門ノミネートされていますが、受賞には至っていません。むしろ日本で第19回日本アカデミー賞外国語映画賞、キネマ旬報ベストテンの外国映画作品賞を受賞しています。アンディ役のティム・ロビンズの演技も良いのですが、なんといってもレッド役のモーガン・フリーマンの演技は素晴らしかったのではないでしょうか。セリフではなく回想録のようにレッドの心の声が時々ナレーションで入るのも、説明っぽくなくその淡々とした語り口が名演技になっている様でした。特に終盤のシーンで、日本人風にいえば憑き物が落ちたというのでしょうか?レッドが自分で取扱注意だと感じていた“希望”というものに、縋ることなく俯瞰で見る様になった時に希望が叶う、仮出所の認められるシーンはなかなかの名シーンではないかと思います。随所に聖書の一節などが散りばめられていて、キリスト教的な宗教観に基づいている様ですが、特にその辺はわからない私でも楽しむことができ、好きな作品の一つに挙げられます。自由とはなんだろうか?希望とはなんだろうか?自分にとっての救いとはなんだろうか?いろいろなことを考えさせられる作品です。ぜひご覧になってみてください。

記事一覧を見る

powered by crayon(クレヨン)